今年で4年目となる『体験型音楽祭 山のおんぶ』。元々音楽演奏を中心に行われていた山武市の納涼祭。それを従来の「聴く」ということに特化した演奏会ではなく、より多くの方々に関わって頂きながら皆で作り上げ、更には来場者にもその一部となって楽しんでもらえるようなお祭りに出来ないか。そんな行政からの働きかけに市内外から芸術家、ミュージシャン、森林整備をベースにイベントの企画運営を行う団体など、多彩な人材が賛同し山のおんぶが開催される事になりました。
体験型の名の通り、山のおんぶには五感を通して「音」を体感できる工夫が散りばめられています。昨年のイベントでは、アーティスト「ムンドノーボぽこブヨ~ダン」による小さなからくり人形たちから成る音楽隊の摩訶不思議なパレードや木に吊るされた沢山のベルが一本の紐を引くといっせいに鳴り出す装置、こぐとどこからか鈴の音がちりんちりんと聞こえてくる巨大なバンブースウィングなど、来場者が「あっ」とと驚く様々な仕掛けがされていました。
開催場所である山武の森では、3つのエリアに分かれての構成となっています。『ステージエリア』では音楽演奏やアート、食の出店、『デッキエリア』では4組のコーディネーターが「食を」テーマに「一つ上のおもてなし」を提案。『マーケットエリア』はワークショップやアートパフォーマンス、食や雑貨の出店などが催されます。また、昨年から始まった山のおんぶ前夜祭として『山武に火をともせ! ムシオクリ』と題し、田の豊作を願う伝統の火祭り『むし送り』をおんぶ式にも再現しています。大きな櫓に火を灯すのは圧巻で、なかなか味わえない体験です。
企画・制作をしているWo-unに今回のイベントについてお聞きしたところ、体験型音楽祭
山のおんぶでは絵本の世界のような、非日常的な世界を表現したい。(イベントパンフレットにも絵本を思わせる体裁で構成されています)そしてそこで得た経験や感覚が、今まで気にもとめてなかったことや、当たり前すぎて目にも入らなくなっていたものに改めて意識を向けるきっかけとなって欲しい。捉え方を変えるだけで目の前の世界はガラリと変わる。そんな捉え方を変える魔法の種を山のおんぶでは蒔いていきたいとの思いをお話しされていました。
回を重ね、イメージが形になってくると、周りからも率先してどんどんアイデアが出て来るそうです。益々、今後が楽しみな『体験型音楽祭 山のおんぶ』を皆さんも見て・感じて・体験してみませんか?
2013 山のおんぶ 前夜祭「山武に火をともせ! ムシオクリ」 10/19(土)14:00〜18:00
山のおんぶ 10/20(日)10:00〜19:30
【会場】さんぶの森公園
【問合先】山のおんぶ実行委員会事務局 ☎0475-82-5222
※記事は2013年発行当時ものです。